実習生の感想2016年度

1)垂水中央病院でのクリクラ実習を終えて


鹿児島大学6年 S.N

垂水中央病院で過ごした1か月は非常に有意義で充実していました。初めに組んでいただいた1週間のおおまかなスケジュールをもとに、比較的自由に実習させていただきました。私は超音波検査にできるだけ多く触れて感覚を掴みたいという目標があったので、午前中は超音波検査室で過ごすことが多かったです。初めはプローブの向きすらあやふやだったのですが、検査技師の方が丁寧に教えてくださったおかげで、最終的には出したい断面像をスムーズに描出できるようになりました。
午後は病棟実習と国試対策の勉強が主で、研修医の先生が患者さんのproblem listから国試に出るテーマを抽出して講義してくださいました。自分の足りない部分に気づける有意義な時間でした。また、カンファレンスや回診に参加したり、救急搬送に対応したりと多くのことを経験しました。急性心筋梗塞で搬入された患者さんの心電図波形を実際に見て治療のために他の病院に搬送する機会があり、教科書だけではわからない、実感を伴う理解を深めることができました。
そのほか訪問診察に同行する機会や、垂水市長、医師や看護師などの垂水中央病院の医療従事者、垂水市住民が一堂に会して地域包括ケアについて考える会に参加する機会がありました。高齢化率30%を超える垂水市の医療の現状を真剣に考える先生方と、その言葉に耳を傾ける住民の姿が印象的でした。地域医療が直面している問題について改めて考えさせられました。
垂水中央病院の患者さんはほとんどが高齢者で、日頃大学病院では遭遇することの少ないcommon diseaseの経過をみることができました。高齢化率の高い地域の中核病院である垂水中央病院と、へき地診療所である岸良診療所、宿利原診療所での臨床現場を経験して、将来の自分の医師像を具体的に考えるよい機会をいただきました。
垂水中央病院で過ごした1か月は、今後医師国家試験の勉強を進めていくうえでの基礎固めとなる非常に重要な1か月になりました。年度末から年始にかけての多忙な期間にもかかわらず、垂水中央病院の先生方は大変熱心にご指導くださいました。お世話になりました。本当にありがとうございました。

 

2)垂水中央病院でのクリクラ実習を終えて


鹿児島大学6年 S.I

垂水中央病院での1か月間の実習も今日で終了となりました。たくさんの方の協力とご厚意によって充実した実習をさせていただき、心から感謝しています。
私がこちらでの実習を希望した大きな理由は、「垂水中央病院では実践的に心エコーを勉強できる」と聞いていたからです。評判通りとても恵まれた環境で、技師さんが行う超音波検査を真後ろで見学→実際に自分でもプローブを当てさせてもらう、ということを繰り返しやらせていただきました。プローブの持ち方や向きから確認…という、医学生として恥ずかしいレベルからのスタートでしたが、回数を重ねていくうちにだんだんと要領がつかめるようになりました。技師さんの流れるような動きときれいに描出された画面を見学し、自分でも超音波の本やDVDを見て勉強したうえで実践することで、例えばプローブの微妙な角度や患者さんの体位・呼吸コントロールで描出の精度が大きく変わることなど、多くの気づきがありました。エコーの手技や知識はもちろん、電子カルテでボタンを押せば出てくる患者さんの超音波画像や機能評価―その過程を学ぶことができたという意味でも、とても貴重な経験でした。
毎週火曜日の午前は、池田先生の訪問診療に同行させていただきました。病棟とは少し違った訪問先の利用者の方々の穏やかな表情、そして方言とジョークも交えた先生の声掛け…そこには、訪問診療ならではの温かい空気が流れていました。利用者のお宅に向かう車中でも、「1件1件家を回るのは非効率だけれど、医療は効率だけを求めればいいのだろうか?」「パーキンソンやALSなどの慢性疾患は特に、医療者の方が患者さんやご家族に教えられることがたくさんある」など、印象に残っているお話がたくさんあります。
他にも、回診、外来、救急搬送など、具体的に書いていくときりがないほどたくさんの経験をすることができました。この1か月間、先生方をはじめ臨床検査技師さん、看護師さんといったすべての病院スタッフの皆様、そして患者さんや訪問診療の利用者の方々にも大変お世話になりました。特に院長の安部先生には、診療や院長先生としてのお仕事でお忙しいなか、肝属郡医師会病院や宿利原診療所、岸良診療所の診療や見学に連れて行っていただいたり、お時間を割いて心電図の読み方や循環器問題の解説などレクチャーをしてくださったり、本当に至れり尽くせりのことをしていただきました。
垂水中央病院では、院内ですれ違う職員の方や患者さんもみなさん「おはようございます」「お疲れ様です」と笑顔で声を掛けてくださいます。病院の外を歩いても、ランドセルを背負った小学生や制服を着た中学生が元気よく挨拶をしてくれました。人が温かく、山の緑も、海も星もきれいな垂水は本当に素敵なところだと感じました。実習内容としても大学ではできない経験がたくさんでき、人や環境にも恵まれていて、こちらでの実習を選択して本当に良かったと思っています。本当にありがとうございました。

 

3)実習感想文


鹿児島大学6年 T.T

私は、5月から6月にかけての4週間垂水中央病院で実習させていただきました。実習開始前、私は3つほど目標を立てて実習に臨みました。1つ目は超音波検査や採血、外来などの日常診療の基礎を学ぶこと。2つ目は医療資源の限られた地方の病院で行われる救急医療について学ぶこと。そして3つ目は県外出身者である私にとっての未知の地である大隅半島について知ることでした。4週間でこれらの目標は概ねクリアでき、非常に満足のいく実習となりました。これら3つの目標についての感想をここで簡潔に述べたいと思います。
まず1つ目の診療手技について学ぶという目標についてですが、垂水中央病院は大学と比べて非常に規模の小さな病院です。医師の数も少ないですが、それが故に先生方が学生を非常に目にかけてくださり、学生の希望に沿ってたくさんのことを学ばせてくださいました。1週間の予定が固定されておらず、自分の好きな分野を好きなタイミングで学ぶことができたのも利点でした。私はここで、再診の外来診療や初診の患者さんの鑑別、技師さんについての超音波検査、手術、内視鏡検査などたくさんの診療を見学させて頂き、採血やサーフローの練習や専門の先生からのレクチャー、時には患者さんの看取りなどたくさんのことを経験しました。大学や市内の大病院とは違う、小規模の地方中核病院だからこそこのような満足度の高い実習ができたのだと思います。
2つ目の救急医療についてですが、1日で垂水中央病院に来る救急車の数は平均1~2台ほどです。そのため、救急専従の先生はおらず、各科の先生が対応されています。また、対応できる疾患も限られており、脳梗塞の血栓溶解療法や小児の手術などが必要な患者さんは他院に送ることとなります。こうした、人的・物的資源の限られた環境で行われる救急医療においては、その場で治療できるのか、迅速に他院に送る必要があるのか、といった判断が求められるということを学びました。これまで、大病院での救急医療しかみてこなかった私にとって、このような転院搬送を行う側の医療を体感できたのは非常に良い経験となりました。
3つ目の大隅半島について知るという目標については、4週間の間で院長先生をはじめ、医局の先生方が非常に親切にたくさんのお店に連れて行っていただき、主に食を中心に垂水や鹿屋を知ることができました。垂水のカンパチは本当に美味しかったです。
最後になりましたが、垂水中央病院での実習が非常に満足感の高いものとなったのは、ここにいる先生方に人柄に尽きると思います。本当に学生のためにたくさんの労力を使い勉強させてくださいました。また、同時期にいた聖路加国際病院の2人の先生方について学べたことも非常に勉強になりました。お2人の先生は非常に知識豊富で、学生の指導も上手く、鹿児島から離れた東京の医療についてもたくさんのことを教えてくださいました。これらの先生方や病院のスタッフの皆様のおかげで4週間非常に充実したものとなりました。ここで学んだことは、そのまま研修医生活に活かせるものだと思います。本当にありがとうございました。

 

4)クリクラ感想


鹿児島大学6年 T.M

私は垂水中央病院で1か月間実習させていただきました。クリクラとして垂水中央病院を選択したのは、大学とは違い、common diseaseを多く経験でき、また地域枠学生として、将来働いていく環境を見ておきたかったからです。
外来では、様々な先生につかせていただき、問診の順番や疾患について、検査の見方について、薬剤についての知識など医学的なことだけでなく、気遣いの仕方や声かけの仕方、患者さんの誉め方など、患者さんと接する上で大事なことを教えて頂きました。初診をとる機会もあり、少しずつですが、頭の中で考えながら問診をとることに慣れることができたと思います。救急車が来たときには呼んでいただき、研修医の先生がファーストタッチする様子から、CTやエコーをとるなどしてから入院に至るまでの流れを見学したり、実際に動脈採血やルート確保をさせていただいたりと、初めて経験することばかりでした。エコーの見学の際も、説明だけでなく、実際の患者さんにエコーを当てさせていただき、心電図もとらせていただきました。CVカテーテルの挿入や抜去、胃瘻造設、胸腔ドレーンの留置や抜去を見学させていただき、手技としては、採血の練習や気切チューブの交換を行わせていただきました。1つの診療科を回るのではなく、病院全体を回る実習なので、様々な勉強ができるだろうと期待はしていましたが、ここまで様々なことを経験させてもらえるとは思っていませんでした。身をもって体験することで、疾患や治療、検査、手技についてより深く学ぶことができました。
訪問診療では、病院内とはまた異なる世界を感じました。入院するより、家にいる方が幸せと感じている人、それでも家族に迷惑はかけたくないと感じながら過ごしている人、そんな悩みに寄り添いながら、その人にとってどんな環境がより良いのかを考える先生の姿を見て、先生の視野の広さに感動しました。また、歴史のことや花のことなど、様々なことに興味を持つことが、今後患者さんと関わっていく中で大切なことだということを学びました。私が最後の訪問だということを知ると、手を握りながら、「頑張ってね、そしてまた垂水に来てね。」と言ってくださった方や、肩をポンと叩いて、「応援してるからね。」と言ってくださった方がいて、その期待に応えるべく、これから頑張っていこうと改めて感じました。
病院内のどこに行っても、先生方も技師さん、看護師さんなどスタッフの方々が優しく分かりやすく教えてくださった上に、聖路加国際病院の宇仁先生、斎藤先生、クリクラの津田さんといった優秀な方に囲まれて、本当に充実し、モチベーションの上がる1か月を過ごすことができました。本当にありがとうございました。今後とも宜しくお願いします。

 

5)クリクラ感想文


鹿児島大学6年 A.O

私は6月から1か月間、垂水中央病院で実習をさせて頂きました。
午前中は検査室でエコーの見学、時々は実際にエコーを当てさせて頂いたり、外来を見学したり、訪問診療に同行したりと自分の希望に合わせて自由な実習をすることができました。特にエコー検査は、最初はどこに何が写っているかも良く分からない状態でしたが、実際に自分でプローブを当て、説明を聞いているうちに少しずつ理解できるようになりました。また、外来では高齢の患者さんの多さに驚きました。この地区の高齢化率は30年後の日本の高齢化率と同じくらいになっているという話を聞き、この実習で見たもの感じたものが将来の自分の仕事の糧になるだろうと改めて実感しました。
午後は主に国試勉強をさせて頂きましたが、機会があれば学生同士での採血の練習や、血ガスの測定、病棟業務の見学、月曜日は回診、救急の患者さんが来ればピッチで呼んでいただき見学をさせていただきました。この他にも、クリクラの開始に先駆けて参加した防災訓練や検死の立ち会い、医療機器が十分に揃っていない宿利原診療所での外来、救急車の同乗の経験などは、大学での実習ではなかなか経験できないものでした。
また、勉強だけではなく、垂水の観光や飲み会にも連れて行っていただき、遊びも充実した1か月だったと思います。
これらの実習と並んで、今回のクリクラで得られた大きな財産は、同じ時期に聖路加国際病院からいらっしゃった2人の研修医の先生との出会いでした。お2人の業務を見学させていただきましたが、的確に診察し、鑑別診断もたくさん上がり、手技もスムーズに行い、とても高いレベルであったことに感動しました。勉強をみていただいた時には、学生からのどんな初歩的な質問にもわかりやすく、深いところまで指導してくださいました。また、勉強の面だけでなく、進路や国試についての相談、医療についての考え方などのお話も伺うことができ、飲み会などでもよくしていただきました。知識が豊富で、医療に熱心に取り組み、真剣に向き合っていらっしゃる姿は、「2年後は先生方のようになれるようにもっと頑張らなければ」と考えさせられる、とてもいい刺激となりました。
最後になりますが、安部先生を始めとする垂水中央病院の先生方、スタッフの方々、聖路加国際病院の研修医の先生方にはこの場を借りてお礼をさせていただきたいと思います。1か月間、本当にお世話になりました。ありがとうございました。

 

6)垂水中央病院でのクリクラの実習を終えて


鹿児島大学6年 D.H

私は今回6月13日から7月8日までの期間垂水中央病院で実習をさせていただきました。今回の実習は自分にとってためになるものばかりだったなと感じています。
まず、ほかの学生の多くも同じことを思っているとは思いますが、エコーの実習を本当にたくさんやらせていただきました。将来循環器を専門にしようと考えている自分としては、心エコーが1か月前に比べて格段に読めるようになったことはとてもよかったなと思います。心エコー以外にも腹部や頸部、甲状腺や下肢など様々なエコーの勉強をさせていただけ、エコーに対する理解がとても深まりました。
垂水中央病院は地域の中核病院であり、地域の人たちに医療を提供するために様々なことをやっていました。その一つとして老健施設や訪問診療があり、これにも同行させていただきました。先生は要望が違う患者さん一人一人と向き合ってその人に合った治療、対策を立てておられ、地域の患者さんにしっかりと向き合って診療をしていました。医療、特に地域医療に必要なものは医学的知識には収まらないと実感しました。将来僻地と言われるようなところで診療をする自分にとってまさに将来遭遇する現場そのものであり、その実際の現場を見られたことは今後必ず役に立つだろうと確信しています。このほかにも、常駐するドクターのいない僻地の診療所に医師を派遣して、診療を行っていました。僻地に行けばいくほど医師の数も減り、それに伴い幅広い医療知識が求められることを実感しました。これからもっと勉学に励まねばと決意を新たにしました。
私が実習している間に垂水や鹿屋で開催された多くの講演会にも参加させていただきました。非常に興味深い講演が多く、またそれぞれがディベート式だったり、立食の懇親会があったりと様々な形式で、常に新鮮な気持ちで講演会に参加させていただきました。
垂水中央病院の病棟の業務についても、親切な先生が多く、心電図についてのご指導をいただいたり、血ガスの採血などの手技も実際の患者さんに対して経験させていただきました。今まで経験したことのない手技までいろいろさせていただけたので、非常に貴重な経験だったと感じています。また余談になりますが、院長先生をはじめ先生方にはいろいろなところに連れて行っていただき、実習がより楽しいものになりました。
私が垂水中央病院で実習をさせていただいた期間は、聖路加国際病院から2年目の研修医の先生が地域医療の研修として来ておられ、その2人の研修医の先生には親切にいろいろレクチャーしていただき、また救急の現場などでてきぱきと処置をこなす姿を見てとても刺激をいただき、有意義なものとなりました。
今回の実習は本当に様々な方の協力の下、貴重な経験をさせていただけたと思っています。今後ここで得られた経験を生かして、立派な医師になるよう努めていきたいと思います。1か月という短い期間ではありましたが、本当にお世話になりました。

 

7)垂水中央病院でのクリクラを終えて


鹿児島大学6年 S.Y

私が垂水中央病院での1か月間のクリクラを志望したのは、ひとえに先輩方の「垂水中央病院に行けば1か月毎日エコーを当てることができる」「1か月も当てていれば、ちゃんと当ても読めもするようになる」という力強い言葉があったからです。そのため、この1か月間は、午前中はほぼ毎日エコー室に入り浸り、後ろから実際に当てているところを見せて頂いたり、自分でも当てさせて頂いたり、時には同時期に来た学生同士でエコーを当てあったりする日々でした。
正直なところ、自分の不器用さもあっていまだ十分な手技を習得できたとは到底言えません。心エコーひとつとっても、傍胸骨像は何とかスムーズに出せるようになったものの、心尖部からの四腔像などは一瞬出せても安定せず、悔しい思いを払拭できないままに1か月が過ぎました(という話を、『垂水中央病院でエコーと言えばこの人』の橋口先生にぼやいたところ、「本当に難しいのは傍胸骨像で、それを見ればその人のエコーの本当の技量が分かるんだよ」と笑顔で仰られ、意気消沈しましたが)。ですが、この1か月間、ほぼ毎日エコー画面を見続けたおかげで、今なら特に何の解説も無くてもある程度のオリエンテーションを付け、どの構造が何なのかを苦労なく読めるようにはなれたつもりです。また、その上で、最後の1週間はエコーを当てる現場だけではなく、そのエコー画像からどういった所見を導き出し、カルテに記載するのかについて集中的に見せて頂きました。そのおかげで、心エコーで見られた逆流所見の評価の仕方(mild/severeなど)や、どういったところに着目して所見を取らなければならないか(ルーチンは当然ながら、その患者さんの特にどこの病変・所見を拾っておけば、次の検査・評価につながるのか、反対に所見をすべて拾えばいいというものではなく、年齢相応ならば無視できる所見をいかに省略するか)といった『臨床の技・視点』についても学ばせていただくことができ、当初想定しなかった良い経験ができたと思います。
また、その他にも、遺体検案や急性心不全の緊急搬送などのあまり大学病院では経験できない現場体験、国試・卒試対策や心電図の読み方のレクチャー、採血実習、訪問診療、肝属医師会病院での診療見学や宿利原診療所での診察実習など、非常に盛り沢山の経験をさせて頂き、非常に良い実習になったと感じています。
この1か月間を有意義に過ごすことができたのは、垂水中央病院の安部院長先生を始めとする諸先生方、大隅半島の暖かい気質の患者の皆様、聖路加国際病院から来ていらっしゃった研修医の先生方のご支援とご協力のおかげであることは疑いようもありません。この1か月で学んだことを、まずは直近のAdvanced OSCEや卒試、国試、ひいては今後の医師生活へと活かしていきたいと思います。1か月間、本当にありがとうございました。